2019年10月6日(日曜日)、毎年10月初めの週末に開催されている「甲佐蚤の市」。今年もたくさんの人で賑わいを見せていました。
出店数130店舗の巨大市場が甲佐町に出現!?
まだ陽が昇りきらない早朝6時。受付を済ませた出店者の車が、搬入・設営の為に商店街の中へ続々と入って来ます。その数、130店舗とのこと。この小さな商店街にびっしりとお店が立ち並ぶなんて、ワクワクしかありません。みるみるうちに陽も昇り、朝9時頃には殆どの出店ブースが準備を整えて、開店の合図を待ちわびていました。
昔の「初市」を彷彿させる商店街
甲佐町に来て、度々耳にするのが「初市がありよる時はすごかったんだけん」。という地元の方達の言葉でした。昔の甲佐町は蚕産業などが盛んで、商店街に建つお店の数も100軒を超えていたそうです。今回の蚤の市に立ち並ぶ沢山のお店や行き交う人々、私の見たことのない「初市」はこんな感じだったのかもしれません。
唯一なモノとヒトを見つける楽しみ
軒を連ねるブースには所狭しと、出店者想い想いの品物が並びます。アンティークな家具や額縁、古着、食器たち。ハンドメイドの綺麗なアクセサリーなど、私も取材そっちのけで見入ってしまいました(笑)。カメラを抱えて取材していると、「これ、今のおすすめです!ぜひ写して〜!」。と気さくに声をかけて頂いたり、作品に対する思いやこだわりを聞くこともできたり、出店者の方とのおしゃべりもまた、蚤の市の楽しみ方の一つですね。
商店街に流れる「大井手川(おおいでがわ)」にかかる小さな橋。その上に突如ピアニストが現れました。このピアノは誰でも自由に演奏できる「フリーピアノ」として、橋の上に置かれていました。
まずトップバッターを切ったのがジャズを弾きこなす素敵なおじさまでした。一気に周辺の空気が変わり、人々が足を止めて聴き入ります。曲が終わるたびに拍手が起こり、周りでは子ども達が興味津々でピアノに近づいたり触ってみたり、穏やかで気持ちの良い空気があたり一帯を包んでいました。
道ゆく親子が一緒に楽しむ姿も見られたり、「フリーピアノ、良かった〜!」と言ってもらえる事も多く、「フリーピアノ」大成功でした。
ロンドンバスで甲佐町をプチ観光
蚤の市の会場に二階建ての「ロンドンバス」もありました。残念ながら、私は乗車券が手に入らず停車中のバスに乗って遊ぶだけでしたが、二階の屋根が無く、風をたくさん感じて走るバスは甲佐町をぐるっと一周できるようでした。甲佐町の良いところ見ていただけたでしょうか?
バスの他にも、「Love Samba DEES(ラブサンバディーズ)」という「ラテン系チンドン屋風パフォーマンスバンド(オフィシャルサイトより引用)」が会場を沸かせます。ギターや太鼓を持って歌いながら会場内を練り歩いたり、この日の陽気な夏日にもマッチして最高でした!
バリエーション豊富な飲食ブース
商店街の中心部にはキッチンカーや、甲佐町の人気店などが沢山並んでいました。この日は10月なのに猛暑と言って良いほど気温が高く、冷たいレモネードやクラフトビールがとっても美味しかったです。(私は職務中にてお酒は飲んでいません笑)。
もちろん、甲佐町の「こうさんもん」に認定されている「ニラメンコ」もありました。恥ずかしながらこの時、初めて食したのですが…「お、美味しい!!」。一緒に食べた友人も気に入ってくれて、甲佐町の魅力がまたひとつ伝わったようで嬉しく思います。
以前このmagazineBOで紹介した「西寒野のかけ干し米」と「甲佐養鰻場」のうなぎで作ったミニうな丼も販売されていました。土鍋で炊いたお米とうなぎの香ばしい香りがとっても食欲をそそります!お店の前には長蛇の列ができていました。普段、このお米とうなぎを取り扱っている「ろくじ館」の館長さんも赤字覚悟のうな丼の列にうれしい悲鳴をあげていましたよ(笑)。
僕らが届けたい甲佐
飲食ブース近くの休憩所にまちづくり協議会の展示ブースがあったのはお気づきになったでしょうか?「magazineBO」でこれまで掲載させて頂いた店舗や、役場の方にもご協力頂いて「甲佐町のおすすめ制度」などをパネル展示しておりました。沢山の人が集まる蚤の市で、少しでも甲佐町に興味や魅力を感じて頂ければ、、来年もできればもっと沢山の事を伝えて行けたらいいなと思います。
甲佐町を知るキッカケづくり
「甲佐蚤の市」を立ち上げた青年部のメンバーにお話を伺うことができました。そのお話の中に「蚤の市に来てもらって、それで自分たちが甲佐町の何をアピールできるかなんですよね」。元々まちづくりの一環として、この蚤の市が始まったとの事です。「今後増えていくであろう空き家や商店街の空き店舗をどう活かしていくか、この蚤の市に来て甲佐町に魅力を感じてくれた人たちに、何かワンプッシュできたらいいなぁ」。と話してくれたように、そのワンプッシュが沢山の人に届くまで、蚤の市が続いていくと良いなと思います。