毎日安心して食べれるパンを
甲佐町商店街の西側入り口に建つNIPPONIA甲佐 疏水の郷。その一角に小さな工房を持つ「古田パン」があります。
建物に入ってすぐに並んでいるパンは、ひとつひとつ可愛らしく包まれて、カゴの中で美味しく食べてくれる人を待っているようです。
「古田パン」を営むのは古田良子さん。甲佐町で生まれ育ち、現在も甲佐町にお住まいの、3人のお子さんを持つお母さんです。
以前は違う仕事をされていた古田さんがパンを作りはじめたきっかけを尋ねてみました。
「長男がアレルギー体質だったこともあって、食品の添加物などについて学びはじめました。子どものアレルギーってお母さんの母乳からも影響があるんだな…という事を知ったのがきっかけで、出来るだけ安全な、安心できるモノを口に入れたいと思うようになりました。
昔からお菓子作りは好きで、パンもよく作っていたのですけど、市販のイースト菌の代わりに、自分で安心できる酵母を作ってみようと思ったんです。」
それからずっと、古田パンでは自家製酵母を使われています。酵母の元になる麹は、地元産のお米で丁寧に作られている水俣の販売店へ仕入れに行かれています。麹から甘酒を作り、成分を発酵させ、じっくりと酵母液が作られます。
深い甘みの甘酒酵母で作られたパンは、外側はパリッと、中はふんわり、もっちりとしてほんのり甘く、シンプルで毎日食べても飽きのこない美味しさです。
日常に寄り添うパンでありたい
古田パンでは、菓子パンに使われている「餡」も、甲佐町産の小豆を使用されており、コクがあって甘さも程よく、パンとの相性もバッチリです。
私も大好きな「あんバターサンド」。好きすぎて訪れるたびにその姿を探してしまいます。サンドに欠かせないバターは、別包装になっていて、食べるタイミングでサンドして戴きます。ミルクの風味が活きた「高千穂バター」とお手製のやさしい餡がとてもよく合っています。
いつも食べるたびに思うのは「きっと、可愛がられて焼き上げられたんだろうな、やさしい味がする。」ということ。
ハード系のパンや菓子パンの他にも、お酒のお供になるグリッシーニや、チーズが最高に美味しく感じられるフォカッチャ等もおすすめです。
お酒も大好きな古田さんならではのバリエーションですね。
「地元の方にもに長〜〜く愛されるパンを作り続けていきたいです。派手で特別な日に食べるパンではないけれど、皆さんの日常の食卓に、飾らず取り入れられるパン屋さんでありたいなと思っています。」
甲佐町に来られた際にはお気軽に「NIPPONIA甲佐 疏水の郷」ののれんをくぐってみてください。
おいしい香りの中で可愛らしいパンたちが皆さまのお越しをお待ちしていますよ。
あ、窓に書かれている営業日のチェックもお忘れなく♪