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歴史の教科書にも登場する絵画を模写した大絵馬を間近で拝見!(甲佐神社)

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阿蘇の神様甲佐明神を祀った由緒正しき神社

今回は、甲佐町の名所の中でも特に歴史的意義の高い観光スポット、甲佐神社をご紹介します。熊本市内方面からであれば、国道443号線を甲佐小学校前の交差点で左折。県道220号線へ入り、道なりに車で約5分走ったところにあるのが甲佐神社です。阿蘇神社、健軍神社、郡浦神社とともに阿蘇四社として知られています。

鳥居をくぐった参道の先にはちょっと変わった石灯籠が!拝殿に向かって左の灯籠には、龍の頭がちょこんと載っています。

向かって右側には、灯籠の上部を肩に載せたお相撲さんが!座ったまま涼しげに灯籠を抱えた姿はどこかユーモラスです。

石段を登って正面に拝殿があります。静寂に包まれた厳かな佇まいに、背筋がぴんと伸びるような思いです。

ここに奉納されているのが、文永・弘安の役で奮闘した御家人・竹崎李長のを活躍を描いた「蒙古襲来絵詞」をもとに制作された「大絵馬」です。原本は現在、宮内庁が所蔵していますが、制作されてすぐに奉納されたのが甲佐神社だといわれています。

ついに蒙古襲来絵詞の大絵馬を拝見!

大絵馬を制作・奉納した「甲佐町大絵馬奉納会」の代表でもある中嶋敬介さんにお話をうかがいました。

「『大絵馬』を奉納しようと思ったきっかけは、2005年の九州国立博物館開館時に展示されたかっ『蒙古襲来絵詞』を見たときのことでした。甲佐に縁の深い歴史的遺物でありながら、当時地元ではほとんど知られていなかった。そこで、この事実をできるだけ広く伝えていきたいという思いから、会の有志たちが畳一畳分もあるキャンバスに「蒙古襲来絵詞」の9つの場面と巻末の文章を模写しました」

そして2006年、晴れて甲佐神社に「蒙古襲来絵詞大絵馬」を奉納。拝殿内部に飾られた大絵馬を拝見できるようになりました。

大絵馬にはフレームに制作者の名前、下には制作の模様もあわせて展示されています。

元軍が投入した新兵器「てつはう」が描かれた、竹崎季長の奮闘ぶりを伝える場面。歴史の教科書でご覧になった方も多いのではないでしょうか。

境内には願かけのパワースポットも!

文永の役で活躍したのに、思ったほど褒美が得られなかった竹崎季長。悲嘆に暮れ甲佐神社に参拝すると、季長の前に甲佐明神が現れ幕府への直訴を諭しました。そこで季長は、幕府への直訴を敢行し念願の褒美を得たとのことです。

この古事にちなみ、大絵馬の奉納にあわせて植栽されたのが、拝殿の右手にある「願成桜(がんじょうざくら)」。季長が「蒙古襲来絵詞」を描かせた時代を考証し、山桜が植樹されています。桜の前にはおみくじや絵馬がかけられ、願いごとに御利益がありそうなパワースポットとなっています。美しい緑に囲まれたとても静かな場所なので、やな場や川遊びに来られたときにはぜひお参りしてみてくださいね!

INFORMATION

甲佐神社

住所
〒861-4631 熊本県上益城郡甲佐町上揚882 MAPはこちら